ダルマチア‐スプリット

ダルマチア‐スプリット

スプリットの料理では、ダルマチア風肉煮込みシチュー、パシュティツァダpašticadaがよく知られていますが、ほかにもヨーロッパザリガニの郷土料理や、アロマティックで旨みたっぷりのヴィス風viška、フヴァール風forskaまたはコミジャ風komiškaポガチャpogača(惣菜パン)、ルガニゲluganigeソーセージに、牛肉や豚肉のロールキャベツ、スィニュSinjのアランバシチarambašićiなど、多彩なおいしさが目白押しです。フヴァール島では、ヴガヴァvugavaやプランチッチplančićなどのワインが有名なほか、羊乳または山羊乳と赤ワインをミックスしたスムティツェsmuticaも、この土地独特の珍味です。

Pašticada

Gastronomy around the Cetina river

Viška, Forska and Komiška pogača

Arambašići from Sinj

Black risotto

Marinated anchovies

帝国の価値を誇る美食のミニマリズム

スプリット市民が、自分の街とその周辺エリアの美しさをたたえる根拠は、単純明快かつ壮大。それは、みずからの壮麗な宮殿を建設する地として、広大なローマ帝国の各地から、よりどりみどり選べる偉大なディオクレティアヌス皇帝が選んだのが、こんにちのスプリットだという事実です。スプリットは、ダルマチア地方最大の街で、その中心街と都市の起源は、こんにちでもディオクレティアヌス宮殿にあるのです。

 

スプリット後背地には、長い間雪で覆われているモソルやビオコヴォの峰々がそびえる山岳地帯が広がり、地方風ブラの猛威をやわらげ、ブラーチュ島やショルタ島、チオヴォ島、さらにアドリア海で一番日照時間が長いフヴァール島やヴィス島が遠方の海にうかぶ風景が広がります。皇帝は賢明でした。この地の自然は、美しさと豊かな実りの土地を約束したのです。かの皇帝がこの地にやってくる以前から、ダルマチア地方の島々では、古代ギリシャの入植者たちがすでにブドウやオリーブの果樹園を耕作していましたが、彼らは、農業に苦戦する必要はなく、狩猟と食物採集をすればよいだけでした。川や海には豊富に魚介類やカエル、貝類があふれ、森にはキノコ類やベリー類、野生の可食植物があふれていたのです。

 

ダルマチア料理の継続性は、要求レベルの高い地中海料理のスタンダードからみても、実にみごとです。かつて皇帝が楽しんだものは、私たちも楽しめるよう代々保存され、そのうえ、何百世代もの料理人たちの最高のアイデアが付け加えられてきたのです。このエリアでは、いわゆるダルマチア流ミニマリズムの原則が常に尊重されています。そこでは、最上質の食材、とりわけ最高品質の魚は、最短の時間でもっともシンプルに調理するのが極意。そのように煮たり、焼いたり、揚げたりすることで、マトウダイkovačやヨーロッパキダイzubatac、ヨーロッパヘダイoradaやボラtriljaの素材ならではのおいしさをそこなわないようにするのです。それと同時に、「パシュティツァダpašticada」ビーフシチューのように、何日もかけて段階を経て準備したり、さまざまな調味料を複雑に組み合わせなければならないレシピのバリエーションも数多くあります。

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